看護師の資格は、大きく2種類に分けられます。1つは正看護師で、もう1つは准看護師です。患者として看護師の仕事を見ているだけでは、その違いはほぼ分かりません。実際の仕事がほぼ同じに見えるこの2つの資格には、どのような違いがあるのでしょうか。
まず、正看護師は国家資格で、准看護師は都道府県知事が認定する資格だという違いがあります。次に、この2つの資格は取得までの課程にも違いがあるのが特徴です。正看護師は高校卒業後定められた学校に3年以上通う必要があります。一方、准看護師は中学卒業後であれば衛生看護科の高校を卒業するか、定められた学校に2年以上通うことで資格を目指すことができるのです。
この違いは、待遇面でも差が出てきます。医療や介護の業界では所有している資格に対して、手当を加算して給与を支給するのが一般的です。そのときに正看護師と准看護師で差をつけている職場が少なくありません。また、助産師や保健師といったキャリアアップをするためには、正看護師の資格と経験が要求されるのです。
正看護師の方がメリットが多そうだと思うかもしれませんが、准看護師にもメリットはあります。まず、短い時間と安い学費で資格を取ることです。そのため、専業主婦でも医療機関でアルバイトをしながら准看護師を目指すことができます。また、雇用面でも困ることはありません。理由として、安く雇うことができることに加え、慢性的な看護師不足という現状があるためです。